京セラ(6971)は2024年3月31日の基準日から、現行の株主優待のほかに長期保有対象の株主優待を新たに追加します。(2023年12月26日発表)
保有期間1年以上でQUOカードやカタログギフトを進呈
これまでは毎年2回、3月末と9月末に全株主を対象にしまして、自社グループの製品・サービスを特別価格・企画で提供する「株主向け通信販売」を実施しています。
今回は新たに1年以上と5年以上の長期保有対象の株主優待を導入し、毎年3月末に100株以上の株主に保有株式数・期間に応じてQUO(クオ)カードやカタログギフトを進呈します。
具体的には、2024年3月末から100株以上ー500株未満で保有期間1年以上ー5年未満の株主はQUOカード・1000円分、保有期間5年以上の株主はQUOカード・2000円分となります。
さらに、500株以上ー1000株未満で保有期間1年以上ー5年未満の株主にはカタログギフト・3000円相当、保有期間5年以上の株主にはカタログギフト・5000円相当、1000株以上で保有期間1年以上ー5年未満の株主にはカタログギフト・5000円相当、保有期間5年以上の株主にはカタログギフト・1万円相当を贈ります。
100株以上ー500株未満の株主はQUOカードですが、500株以上の株主にはカタログギフトと進呈する優待品が変わる設定になっています。
2024年3月末に導入する長期保有優遇の株主優待の内容は下記
保有株数 | 優待品(3月) |
100株以上ー500株未満 | (保有期間1年以上ー5年未満)QUOカード・1000円分 (保有期間5年以上) 2000円分 |
500株以上ー1000株未満 | (保有期間1年以上ー5年未満) ・カタログギフト3000円相当 (保有期間5年以上) 5000円相当 |
1000株以上 | (保有期間1年以上ー5年未満) ・カタログギフト5000円相当 (保有期間5年以上) 1万円相当 |
毎年2回、3月末と9月末に実施している現行の株主優待の内容は下記
保有株数 | 優待品(3月・9月) |
全株主 | 自社グループの製品・サービスを特別価格・企画で提供する「株主向け通信販売」 |
株式4分割に合わせる形で新たな株主優待を導入
2024年1月1日の効力発生で1株を4株の割合で株式分割(4分割)しているのですが、今回の株主優待の追加は株式4分割に合わせる形での実施となりました。
保有期間の判定は、2024年3月末から過去にさかのぼってカウントします。
オリジナルカタログの内容はグルメ商品や社会貢献団体への寄付などの中から選ぶもので、ウェブサイトで公開しているイメージ画像ではいくらやうな重、カニ、すき焼きが写っています。
優待品のQUOカードやオリジナルカタログは、毎年6月上旬に発送する定時株主総会招集通知に同封するそうです。
また、現行の「株主向け通信販売」では電動工具や清掃機器、宝飾品、キッチン用品、複合機・プリンターなどを特別価格で提供するほか、自社グループのホテルを株主限定プランで利用できます。
株主優待で長期保有優遇の内容を追加した会社につきましては、「【安田倉庫】(9324)が2024年3月末に株主優待の内容を変更」もご覧ください。
稲盛和夫氏が創業したファインセラミックス技術がベースの部品大手
京セラ(きょうセラ)の本社は京都市伏見区です。1959年にファインセラミックスの専門メーカーの京都セラミックとして設立されました。
1982年にはサイバネット工業とクレサンベール、日本キャスト、ニューメディカルの4社を吸収合併すると同時に、社名を現在の京セラに変更しています。
ファインセラミックスの技術をベースにして、新製品の開発や新市場の創造・開拓に取り組んでいます。
半導体製造装置向けのファインセラミック部品、車載カメラモジュール、電子部品やICを保護するセラミック・有機パッケージ、コンデンサー、水晶部品、コネクター、パワー半導体、切削工具、空圧・電動工具、プリンター・複合機、携帯電話端末などを幅広く製造・販売します。
2022年8月に亡くなった創業者の稲盛和夫氏は1984年に第二電電企画(現・KDDI)を創業し、2010年には経営破綻した日本航空(JAL)の会長に就任して再建を主導しました。
組織を小集団でとらえて採算管理する「アメーバ経営」の生みの親であり、主宰する経営塾「盛和塾」で多くの経営者の育成にも力を注ぎました。
決算期は3月末です。2023年の定時株主総会は6月27日(火)に京都駅ビル内のホテルグランヴィア京都3階・源氏の間(京都市下京区)で開催しました。