京都フィナンシャルグループ(5844)は2024年3月31日の基準日から、株主優待の内容を変更します。(2023年11月13日発表)
株式4分割後に実質内容拡充、長期保有優遇も導入

2024年1月1日の効力発生で1株につき4株の割合で株式分割(4分割)しているのですが、そのタイミングで株主優待の実質内容拡充や長期保有優遇の導入などを実施します。
従来は毎年3月末に200株以上を保有する株主を対象に、自社グループのオンラインショップ「ことよりモール」で利用できる優待(4000ポイント)か取扱商品(3000円相当)、社会貢献活動への寄付(3000円)の中から1点を選択する内容でした。
4分割後の2024年3月末からは、500株以上を保有する株主に「ことよりモール」で利用できる優待(4000ポイント)か取扱商品(4000円相当)、社会貢献活動への寄付(4000円)の中から1点を選択する内容にと、株式分割の割合よりも有利な条件にして金額もアップします。
さらに、長期保有優遇では保有期間3年以上(初回の権利対象は変則的に2026年3月末)の株主は、選択する優待品のポイント・金額が6000円分へと5割上昇します。
長期保有優遇では3月末の株主名簿に、所定の株数以上を保有して4回以上連続で記載される必要があります。ただし、持ち株会社の京都フィナンシャルグループが発足した2023年10月2日の記載を1回目とカウントするので、初回の権利対象の判定は2026年3月末と変則的になります。
変更前の2023年3月末の株主優待の内容は下記
保有株数 | 優待品(3月) |
200株以上 | (いずれか1点を選択) ・自社グループのオンラインショップ「ことよりモール」で 利用できる優待(4000ポイント) ・「ことよりモール」取扱商品(3000円相当) ・社会貢献活動への寄付(3000円) |
変更後(4分割後)の2024年3月末からの株主優待の内容は下記
保有株数 | 優待品(3月) |
500株以上 | (いずれか1点を選択) ・自社グループのオンラインショップ「ことよりモール」で 利用できる優待(4000ポイント) ・「ことよりモール」取扱商品(4000円相当) ・社会貢献活動への寄付(4000円) (保有期間3年以上、初回権利は変則的に2026年3月末) (いずれか1点を選択) ・自社グループのオンラインショップ「ことよりモール」で 利用できる優待(6000ポイント) ・「ことよりモール」取扱商品(6000円相当) ・社会貢献活動への寄付(6000円) |
株主優待は2023年3月末に新設、同年10月には持ち株会社体制に
株主優待の内容変更は、2023年10月に持ち株会社体制に移行したことや株式4分割などを踏まえて、株主により長期的に自社株式を保有してもらうためとしています。
そもそも、株主優待は2023年3月末に新設したばかりでした。自社株式への投資魅力を高めて、より多くの人に株式を保有してもらう目的です。
また、グループ会社の烏丸商事が2022年11月から運営するオンラインショップ「ことよりモール」は、DX(デジタルトランスフォーメーション)分野で非金融分野(新事業領域)に参入する第1弾の取り組みでした。
この「ことよりモール」の商品を優待品とすることで、地域金融機関だからこそ発掘できる「知る人ぞ知る商材」や各地域金融機関の連携による全国規模のデジタル商圏を活用して、地域活性化への貢献につなげていきたいと説明しています。
京都銀行を中核に幅広く金融サービスを展開
京都フィナンシャルグループ(きょうとフィナンシャルグループ)の本社は京都市下京区です。1941年に両丹銀行と宮津銀行、丹後商工銀行、丹後産業銀行の4行が合併して丹和銀行(京都府福知山市)を創立しまして、1951年に京都銀行に社名変更しました。そして、2023年10月に持ち株会社への移行に伴い現在の京都フィナンシャルグループが発足しています。
中核の京都銀行は地元の京都府や大阪府、滋賀県、奈良県、兵庫県の関西地域のほか、東京都や愛知県にも出店しています。海外では中国の大連や上海、香港、タイのバンコクに駐在員事務所を構えます。
グループ会社は不動産管理・賃貸業務などの烏丸商事、京都信用保証サービス、京都リース・キャピタル、京都クレジットサービス、京都カードサービス、京都総合経済研究所、京銀証券などが名を連ねています。
決算期は3月末です。2023年の定時株主総会は6月29日(木)に京都銀行本店・7階ホール(京都市下京区)で開催しました。