日本フイルコン(5942)は2023年11月30日の基準日をもって、株主優待を廃止しました。(2024年1月12日発表)
100株以上・保有期間1年以上でQUOカードなどを贈っていた
2023年11月末まで100株以上で保有期間1年以上の株主を対象にしまして、保有株式数に応じてQUO(クオ)カードやワインを進呈していました。
具体的には、毎年11月末に100株以上ー200株未満で保有期間1年以上の株主はQUOカード500円相当、200株以上ー1000株未満で保有期間1年以上の株主はワイン1本、1000株以上で保有期間1年以上の株主は限定品のワイン1本となっていました。
しかしながら、2023年11月末を最後に株主優待を廃止しました。
今回、改めて株主に対する公平な利益還元のありかたの観点から慎重に協議した結果、配当による利益還元を充実させていくことが、より適切であると判断したそうです。
2023年11月末までの株主優待の内容は下記
保有株数 | 優待品(11月) |
100株以上ー200株未満 | (保有期間1年以上)QUOカード500円相当 |
200株以上ー1000株未満 | (保有期間1年以上)ワイン1本 |
1000株以上 | (保有期間1年以上)ワイン1本(限定品) |
株主優待の廃止と同時に配当方針を変更、積極的な株主還元の意向
株主優待は2006年から導入していました。2017年11月末には保有期間1年以上の長期保有優遇制度を取り入れ、保有期間1年未満の株主にはQUOカードを、保有期間1年以上の株主にはワイン1本を進呈する内容に変更しました。従来は保有株式数に応じて、ワイン(1000円相当または2000円相当)を贈っていました。
そして、2020年11月末には保有期間1年以上を対象にする縛りを設けた内容に変え、2023年11月末まで継続しました。
また、株主優待の廃止と同時に、配当方針の変更も公表しており、従来の連結配当性向30%以上をめどにする内容に加え、DOE(株主資本配当率)2.4%以上をめどに配当する基準を設定しました。
自己資本比率45%ー55%の範囲内で、積極的に株主還元を実施する意向としています。
2023年11月期の1株当たりの年間配当は27円(2022年11月末の実績は16円)に増配し、2024年11月期も期初予想の年間配当は27円を見込んでいます。
株主優待を廃止した会社につきましては、「【シルバーライフ】(9262)が2023年7月末で株主優待を廃止」もご覧ください。
産業用機能フィルター・コンベア事業や電子部材・フォトマスク事業などを展開
日本フイルコン(にっぽんフイルコン)の本社は東京都稲城市です。1916年に東京金網として創業しまして、1936年には解散して日東金網を設立しました。そして、1972年に現在の日本フイルコンが発足します。
紙を抄く網(ワイヤー)や工業用金網などを製造・販売する産業用機能フィルター・コンベア事業、電子部材・フォトマスク事業、環境・水処理関連事業、不動産賃貸事業、ワインの輸入販売などを手掛けています。
2024年11月期業績の期初予想は売上高275億円(前期比1.7%減)、営業利益6億円(前期比5%減)、当期利益4億5000万円(前期比64.6%減)を見込んでいます。
決算期は11月末です。2024年の定時株主総会は2月27日(火)に京王プラザホテル八王子5階・翔王(東京都八王子市)で開催しました。